情景
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中国 広州・中山・アモイ旅行3

 

故郷を訪ねて
林国賢
 
この旅行の参加に当り、記念館館長、事務局長、旅行社及びご同行の方々のご好意を賜り、有難うございました。
移情閣友の会(中国文化同好会)訪中団のスケジュール表を頂いた時に最初に目に入ったのは番禺の二文字でした。そして「専用車で番禺へ」と印刷してありました。
私は生まれてから一度も自分の故郷へ行ったことがありません。
中国での仕事は主に北方でしたので、その機会は全くありませんでした。
 両親の健在の時に少しは話を聴いていましたが.......
 
 今回の旅行で、もし番禺を通過するならば、この機会に私の祖父の故郷を是非一目見てみたいと思い参加することにしました。
そして私の知っている限りの住所を旅行社の方にお願いして調べて頂きました。程なくご連絡を頂き「番禺県河南瑶溪郷」の付近一帯の住宅は取り壊され、地名も変わり、今は広州市海珠区江南大道」の辺りとのことでした。
 
 当日の11月18日午後二時過ぎ念願の場所に到着しました。私の幼い時に聴いた記憶では、辺り一面は田圃で、荔枝、竜眼の樹、甘蔗畑が沢山有り、養魚池も方々にあったそうです。今はその百数十年前の面影は全くなく、近代的な建物に変わっていました。祖父の家の場所は全然わかりません。唯その辺りという曖昧な気持ちでバスを降り、無我夢中でデジカメのシャッターを切りました。初めて接する故郷に、その時何故か胸にジーンとこみあげて来るものを強く感じました。全てが変わってしまい、故郷の面影は何処にもなく、これも時代の流れで仕方がないことかも知れませんが、本当に寂しい気持ちと複雑な気持ちで一杯になり、僅か10分足らずの滞在でしたが、私の今まで生きてきた数十年間の中で実に得難い貴重な時間でありました。
 
 祖父は新天地を求めて来日したのです。そして両親の時代になり、戦争と重なって言葉では言い尽くせない苦労を経験しました。先人達の苦労があってこそ、今日の私があります。先人達は大変な苦労をして、生きるためのレールを敷きました。
 今、私はそのレールの上を気楽に???走っています。これからもありがたく走り続けたいと思います。
 以上
2008年 12月 13日
中国文化同好会
中文同好会20周年記念行事